Red Hat Developer Subscription for Individuals を再登録した記録です。
RHEL 9 へのアップグレードを試す
RHEL 9 がリリースされました!
自宅ラボに Red Hat Developer Subscription for Individuals
(以下、Developer Subscription) というサブスクリプションを使って RHEL 8 サーバを構築しています。
Developer Subscription とは、Red Hat が提供してくれる個人向けの無料プログラムで、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) を 16 台まで利用することができます。 詳しくは以下の FAQ を参照してください。
No-cost Red Hat Enterprise Linux Individual Developer Subscription: FAQs | Red Hat Developer
早速、公式ドキュメントの手順を参照してアップグレードを試みました。
第3章 アップグレードの準備 Red Hat Enterprise Linux 9 | Red Hat Customer Portal
手順通り、RHEL 8 サーバにサブスクリプションが割り当てられているか確認しました。
$ subscription-manager list --installed
+-------------------------------------------+
Installed Product Status
+-------------------------------------------+
Product Name: Red Hat Enterprise Linux for x86_64
Product ID: 479
Version: 8.5
Arch: x86_64
Status: Not Subscribed
Status Details: Not supported by a valid subscription.
Starts:
Ends:
すると Status Details: Not supported by a valid subscription.
という、公式ドキュメントの出力例とは異なる結果が返ってきました。
試しに次の手順 (有効なリポジトリの確認) も実施してみたところ、やはり期待とは異なる結果となりました。
$ subscription-manager repos --enable rhel-8-for-x86_64-baseos-rpms --enable rhel-8-for-x86_64-appstream-rpms
This system has no repositories available through subscriptions.
Module yaml error: Unexpected key in data: static_context [line 9 col 3]
Module yaml error: Unexpected key in data: static_context [line 9 col 3]
サブスクリプションの有効期限切れ
この時点で Developer Subscription の有効期限が切れているのだろうと当たりをつけ、Red Hat Customer Portal からサブスクリプションの状態を確認しました。 案の定、2週間ほど前にサブスクリプションの有効期限が切れていました。
「切れてしまったのなら更新すればいいよね」ってことで更新処理をしようとしたのですが、更新画面で「Red Hat の担当からあなたの組織に連絡するね!」という不穏なメッセージが表示されていました。
個人利用だし連絡なんかされても困るんだけど…と思っていたらメッセージの下に「Using a free Red Hat Developers subscription?」というリンクがありました。 リンク先は How to renew your Red Hat Developer Subscription for Red Hat Enterprise Linux という Developer Subscription の有効期限が切れた場合の手順を載せた記事でした。
この記事にはざっくり以下のようなことが書かれています。
- Developer Subscription の有効期限は 1 年だよ
- Developer Subscription は更新できないよ
- 代わりに再登録すればまた 1 年間利用できるよ
ということで、有効期限の切れた Developer Subscription は更新ではなく再登録が必要だそうです。
サブスクリプション再登録
上記記事 に従って、Developer Subscription を再登録してみます。
再登録手順をそのまま Google 翻訳したものが以下です。
- Chrome のシークレットウィンドウ、Firefox のプライベートウィンドウ、または Edge の InPrivate ウィンドウで developers.redhat.com を開きます。
- Red Hat ログイン ID を使用してサイトにサインインします。
- 提供された利用規約に同意します。
- すべての Red Hat サイトからログアウトし、ブラウザを閉じます。
- 15〜20 分待ってから、access.redhat.com/management にログインします。
- これで、アカウントに新しい Red Hat Developer for Individuals サブスクリプションが表示されます。
こちらの手順に従って再登録しようとしたのですが、ひとまずシークレットウィンドウは使わずに developers.redhat.com にアクセスしてみることにしました。 サブスクリプションの有効期限を確認したときのログイン情報が残っており、手順 2 をすっ飛ばして手順 3 の利用規約の画面が表示されました(スクショ取り損ねました…)。
利用規約に同意したのち、手順 4 のログアウトやブラウザ終了をせず、手順 5 の access.redhat.com/management にすぐにアクセスしました。 すると、新しい Developer Subscription が追加されていたのです。
想像していたほどの手間はかからずに Developer Subscription の再登録はできました。 逆に、利用規約に同意しただけで新しいサブスクリプションが生えてきて驚きました。 利用規約にはどのようなことが書いてあったんでしょうね…。
何はともあれ、これで RHEL 9 へのアップグレードを進められそうです。